AI会計ニュース 2026-03-02
本日のトップニュース
1. EY新日本、生成AIによる証憑突合システムを全3,805社に本格展開
ソース: EY Japan | カテゴリ: 監査
EY新日本有限責任監査法人は2026年1月、生成AIを組み込んだ書類解析システム「Document Intelligence Platform(DIP)」の本格稼働を開始し、担当する全3,805社の被監査先へ対象を拡大した。DIPは証憑内容の読取・理解から会計データとの突合、調書作成までを一貫処理する。独自開発の画像解析AIが証憑の改ざんなど不正の兆候を検知した場合は即座にアラートを発出する機能も搭載。2025年2月のパイロット版稼働から約11か月で全面展開へと移行した。KPMGも同時期に世界95,000人の監査プロフェッショナルを対象に監査プラットフォームへAIエージェントを統合すると発表しており、大手監査法人によるAI活用が業界標準となりつつある。
CPA試験合格者監修コメント: 監査証拠の収集・突合はこれまで監査スタッフが最も多くの時間を費やす工程だった。AIによる自動化でサンプリング範囲の拡大や不正検知の精度向上が期待できる一方、AIが出力した結論を監査人が批判的に評価する「プロフェッショナル・スケプティシズム(職業的懐疑心)」の維持が一層重要になる。
2. ROBON、法人税申告書の作成プロセスをAIで自動化する「AI決算ロボット」提供開始
ソース: 株式会社ROBON(PRTimes) | カテゴリ: 税務
株式会社ROBONは2026年2月4日、法人税申告書作成の一連の業務プロセスをAIで自動化するクラウドサービス「AI決算ロボット」の提供を開始した。過去資料の確認、会計システムのデータ集約、集計・加工、証憑との一致確認といった繰り返し作業をAIが代替し、会計ソフトと申告ソフトをシームレスに連携させる。人手による転記・集計ミス(ヒューマンエラー)を削減し、担当者ごとのスキル格差による品質のばらつきも解消できる点がセールスポイント。申告書の自動生成中に別の案件チェックを並行実施できるため、繁忙期の稼働効率が大幅に改善されると見込まれる。
CPA試験合格者監修コメント: 法人税申告書の作成は「会計データから税務数値への変換」という複雑な計算を伴うため、従来はシステム化が難しい領域だった。AIが担えるのはあくまでデータの読み取り・転記・突合までであり、税務上の判断(損金算入可否、別表の記載方針等)は依然として税務の専門知識が不可欠だ。ツール導入後も、最終的なレビューは税理士が責任を持って行う必要がある。
3. Saucer、「1仕訳5円・精度98.5%・最短5分」の生成AIエージェント仕訳サービスを正式リリース
ソース: 株式会社Saucer(PRTimes) | カテゴリ: AI
株式会社Saucerが生成AIエージェントを活用した自動仕訳サービス「AI仕訳」を正式リリースした。レシート・領収書に加え通帳・クレジットカード明細もAIが自動読み取りし、勘定科目を判別して仕訳を生成する。処理速度は最短5分、精度は98.5%、価格は1仕訳あたり5円(業界従来比1/4〜1/6)を実現。複数の専門AIエージェントが連携して判断する「エージェント合議制」により精度を担保している。口座連携やクラウド会計ソフトを持たない小規模事業者にとっても利用しやすい価格帯・操作性となっており、中小・個人事業主層への浸透が加速しそうだ。
CPA試験合格者監修コメント: 自動仕訳の精度98.5%は高水準だが、残り1.5%に「消費税区分の誤り」や「勘定科目の細分類ミス」が集中する可能性がある。電子帳簿保存法・インボイス制度に対応した適格請求書発行事業者の登録番号確認など、法令上の要件チェックが含まれているか事前に確認することを推奨する。
4. 国税庁「KSK2」2026年9月稼働へ——AIと外部データ連携で税務調査が高度化
ソース: 辻・本郷 税理士法人 / fas-calm.co.jp | カテゴリ: 税務
国税庁は2026年9月を目処に基幹システムを現行の「KSK」から次世代「KSK2(国税総合管理システム第2世代)」へ全面移行する。KSK2は法人・個人の税務情報を統合管理するとともに政府共通インフラ「GSS」と連携し、インターネット上の統計データを税務調査に活用できる外部データ連携機能を新たに搭載する。申告書類は約2,300種類がAI-OCR対応フォーマットへ刷新され、データ入力の省力化と読み取り精度が向上する。同システム自体はAI判定エンジンではないが、調査対象の選定にAIを活用する基盤が整備されることで「小さな経費処理ミスがリスクスコアの上昇につながる」可能性が指摘されている。
CPA試験合格者監修コメント: KSK2稼働後は申告内容の一貫性・経年変化が以前より精緻に分析されると見られる。経理担当者として今すぐできる対策は「証憑の電子保存を電子帳簿保存法に完全準拠させること」と「仕訳の勘定科目・摘要を毎期統一的に記載すること」の2点に集約される。いずれも監査・調査対応コストを大幅に下げる基本中の基本だ。
5. 弥生会計 Next、会話形式で仕訳生成する「AI取引入力」β版を提供開始
ソース: 弥生株式会社(公式プレスリリース) | カテゴリ: 会計
弥生株式会社は「弥生会計 Next」において新機能「AI取引入力 β版」の提供を開始した。利用者は「○○社への交通費5,000円を払いました」のように専門用語を使わず日常的な言葉で入力するだけで、AIが仕訳を自動生成する。口座連携機能を持たないユーザーや新設法人でも手軽にAI自動仕訳のメリットを享受できる設計で、簿記・会計知識ゼロのオーナー層がターゲット。会計ソフト最大手・弥生がフラグシップ製品にAI対話インターフェースを採用したことで、他社ソフトにも同様の機能展開が加速すると予想される。
CPA試験合格者監修コメント: 「自然言語で仕訳入力」は利便性が高い反面、AIが提案した勘定科目を無確認で保存してしまうリスクがある。特に「消耗品費」と「備品」の区分(10万円基準・少額減価償却資産)や交際費認定など、金額や相手先によって処理が変わる項目は、AIの提案内容を必ず人が確認する運用ルールを設けることを強く推奨する。
今日のAI活用Tips
月次締め作業をAIで30分短縮する「摘要テンプレート辞書」活用術
クラウド会計ソフトのAI自動仕訳は「過去の仕訳データ」を学習して精度を上げます。同じ取引の摘要(説明文)を毎月バラバラに入力していると学習効果が下がり、誤提案が増えます。今月からの改善策として、①頻出取引を「勘定科目 × 摘要パターン」でExcelに一覧化、②月初にそのリストをChatGPTに読み込ませ「今月の取引内容を一覧から最も近いパターンに変換して」と依頼する、という2ステップの「摘要統一フロー」を導入してみてください。継続することでAI自動仕訳の正答率が向上し、月次確認にかかるレビュー時間が大幅に削減されます。
編集後記
EY新日本のAI監査全面展開、ROBON・Saucerの新サービス開始と、今週は会計×AI領域のニュースが重なった。現場では「AIが提案、人間が最終判断」という分業モデルの確立が急務だ。
経理・会計でAIを活用するためのプロンプト集: https://ezark-devtools.booth.pm/items/7977235
おすすめ会計ソフト(広告)
経理・確定申告をAIで効率化するならこちら:
- freee会計 — 無料でお試し: 自動仕訳・確定申告・請求書発行をまとめてクラウド管理
- マネーフォワード クラウド会計 — 無料で試す: AI自動仕訳で経理の手間を大幅削減
- マネーフォワード 確定申告 — スマホ対応: 個人事業主・フリーランスの確定申告を簡単に
本サイトのリンクにはアフィリエイト広告(A8.net)が含まれます
AIプロンプト集・実務ツールは BOOTH(EZARKツールショップ) で配布中
この記事はAIによる自動収集・要約をベースに、CPA試験合格者が監修しています。 正確性には万全を期していますが、具体的な税務判断は専門家にご相談ください。